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外壁塗装が臭う原因や対策方法

塗装工事の際、塗料使用時に臭いを発することがあり気になる方も多いのではないでしょうか。気分が悪くなったり、体調を崩したりする方もいるかも知れません。

この記事では、そんな外壁塗装の際に発生する臭いの原因や対策方法について詳しく解説し、快適な環境を保ちながら外壁塗装を進める方法をお伝えします。

外壁塗装の際に臭いが生じる原因

外壁塗装の際に生じる臭いの主な原因は塗料にあります。塗料の種類によって、臭いの強さが異なります。
水性塗料は、比較的臭いが少ないのが特徴としてありますが、一方で、油性塗料は有機溶剤を主成分としているため、強い臭いが発生します。有機溶剤は刺激臭があり施工中はその臭いが気になることが多いです。

外壁塗装における臭いの発生メカニズム

外壁塗装の臭いは、塗料や塗装作業に関わる化学物質が揮発することによって発生します。塗料中の揮発性有機化合物(VOC)や溶剤が気化し、周囲に広がることで臭いが生じます。特に塗装が行われた直後から数日間は臭いが強くなることがあります。

塗料に含まれるシンナー(有機溶剤)

外壁塗装で発生する臭いの主成分は、塗料に含まれるシンナーと呼ばれる有機溶剤です。シンナーは、塗料を薄めたり、乾燥を促進したりする役割を持っています。

特に油性塗料には、イソプロピルアルコール、メタノール、キレシンなどのシンナーが含まれているため、刺激臭の原因になります。

一方、水性塗料には有機溶剤は含まれていません。しかし、塗料を安定させるためにVOC(揮発性有機化合物)が若干入っているため、無臭というわけではありません。

VOC(揮発性有機化合物)は、シンナーに比べて臭いが弱いですが、体への影響が懸念されており、シンナーの臭いを長時間吸い込むと、体調不良を引き起こす可能性があります。

「中塗り」「上塗り」の工程

外壁塗装の工程は、「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3つの段階に分かれます。各工程にはそれぞれ1日ずつ、合計で3日間がかかり、さらに乾燥期間として1日を要します。この塗りの工程の中で特に臭いが発生しやすいのが、「中塗り」と「上塗り」の工程です。

中塗りと上塗りでは、塗料の層を厚く塗るため塗料を多く使用するため、塗料に含まれる有機溶剤が揮発する量も多くなり、強い臭いが続くことになります。

そのため、「中塗り」と「上塗り」の工程と乾燥期間を含んだ3日間は、特に臭いが気になる可能性が高くなります。

外壁塗装の臭いを低減するための具体策

いくつかの対策をすることで、塗装時の臭いを低減させることも可能です。臭いを低減できる方法があることを知っておくことで、より安心して外壁塗装を検討することができます。

臭いの少ない塗料を選ぶ

外壁塗装で臭いを抑えたい場合は、臭いの少ない塗料を選ぶことが効果的です。

油性塗料よりも水性塗料のほうが臭いが少ないですが、性能面では劣る部分がありますので、耐久性や仕上がりに違いが発生することがあります。

しかし、近年では油性塗料に匹敵する性能を持つ水性塗料や、臭いが少ない油性塗料も登場しています。

水性塗料を選ぶ

水性塗料は臭いが少ないですが、完全に無臭なのではなく、油性塗料に比べて臭いが少ないのが現状です。

また、塗料には1液型と2液型があり、1液型の方が臭いが少ないので、臭いが気になる場合は、1液型の水性塗料を選ぶことで、臭いを抑えながら外壁塗装を進めることができます。

最近では、性能面でも油性塗料に匹敵する水性塗料や、臭いが少ない油性塗料も登場しています。

塗料の種類臭いの度合い
1液型・2液型水性少ない
油性弱溶剤臭う
強溶剤きつい

F☆☆☆☆(エフフォースター)塗料

外壁塗装の際、臭いを少なくするために有効な選択肢の一つが、F☆☆☆☆(エフフォースター)規格の塗料を選ぶことです。

F☆☆☆☆は、日本工業規格(JIS)および日本農林規格(JAS)で認められたホルムアルデヒドの発散量が最も少ない等級です。

F☆~F☆☆☆☆の4段階に分類され、☆が多いほどホルムアルデヒドの発散量が少なく、F☆☆☆☆が最高ランクとなります。

ホルムアルデヒドは、揮発性有機化合物(VOC)で揮発すると刺激臭がするため、発散量が少ないと臭いも少なくなります。そのため、F☆☆☆☆塗料を使用することで、塗装中や乾燥中の臭いを大幅に低減でき、快適な環境を保つことができます。

また、F☆☆☆☆規格の塗料は、環境にも優しく、健康への影響を最小限に抑えることができるため、小さなお子様やペットがいる家庭でも安心して使用できます。

換気箇所を確保してもらう

外壁塗装中の臭いを低減するためには、十分な換気が効果的です。しかし、塗装工事中は足場や養生シートが設置されるため、換気がしにくい状態です。

そのため、塗装工事中でも換気ができるように、養生対策をするのが重要です。具体的には、窓や換気口の周りを適切に養生し、換気経路を確保することで、塗料の臭いを外に逃がしやすくなり、室内の空気がこもるのを防ぐことができます。

また、換気を促すために、サーキュレーターや扇風機を使用することも効果的です。室内の空気を循環させ、塗料の臭いを迅速に排出することで、快適な環境を維持することができます。

外壁塗装中の臭い対策

外壁塗装の工事が始まると、塗料の臭いが気になることがありますが、いくつかの対策を講じることで、臭いを軽減することが可能です。ここでは、工事中にできる具体的な臭い対策の方法をご紹介します。

活性炭入りマスクや防毒マスクの使用

マスクの着用は非常に効果的です。特に、活性炭入りの不織布マスクは、手軽に購入できる対策のひとつで、活性炭が臭いを吸着し、塗料の臭いを軽減してくれます。

さらに、臭いを極力感じたくない場合は、ホームセンターで購入できる有機ガス高濃度用の防毒マスクがおすすめです。防毒マスクは、塗料の有害なガスや臭いをしっかりとフィルターで除去し、呼吸を快適に保つことができます。少し高価ですが、その効果は非常に高いです。

サーキュレーターや扇風機を使った換気

サーキュレーターや扇風機を使って換気するのも効果があります。

窓を閉め切った場合でも、隙間から臭いが入ってくることがあり、部屋に臭いが溜まってしまいます。そこで、サーキュレーターや扇風機を窓やドアの近くに設置し、外に向けて空気を送り出すことで、室内に溜まった臭いを効果的に排出できます。

ただし、空気の入れ替えをするとき、風の向きを考えないと室内の空気が循環しませんので注意しましょう。

一方で空気清浄機は臭い対策としては効果的ではありません。空気清浄機は主に微粒子やホコリをフィルターで除去するためのもので、揮発性有機化合物(VOC)などの臭い成分を完全に取り除くことはできません。そのため、換気を行うことが最も効果的な臭い対策となります。

塗料の匂いが人体やペットに与える影響の有無

外壁塗装に使用される塗料の臭いが、人体やペットに与える影響について心配される方も多いと思いますが、健康被害がまったくないとは言い切れません。

特に油性塗料に含まれるシンナーや揮発性有機化合物(VOC)の濃度によっては、吐き気、めまい、頭痛、目やのど・鼻の痛み、皮膚への刺激などの症状を感じる可能性があります。

体質によっても反応は異なりますが、赤ん坊や小さなお子様がいる家庭では、大人よりも体が小さいため、化学物質への影響を受けやすいので注意が必要です。

また、ペットに関しても注意が必要です。個体差はありますが、犬や猫などの小動物は嗅覚が鋭いため、臭いに敏感です。場合によっては、一時的に別の場所に避難させることも検討してみてください。

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